<2018年3月10日 追記>
前回に宮古島に訪れた時にお食事をした、こちら「割烹 まる山」さんの美味しい料理が忘れられず、今回もまた食べに来させてもらいました。
相変わらずシンプルで端正な門構えです。
今回も偶然、前回座った席と同じです。
照り輝く赤いお盆が印象的です。
カウンター席でオーナー料理長の西田さんが目の前で料理をふるまってくださいます。
では今日も早速お酒からいただきましょう。
今回も店主の西田さんのおすすめの順番で出していただこうと思います。
まず最初の地酒はこれです。
鍋島の純米吟醸です。
なんとワイングラスで飲むんですね。
店主さんは酒屋さんとも仲が良く、入手困難なこの鍋島もいつでも入荷できるそうです。
料理の腕も抜群ですが、お酒の調達力も抜群ですね。
仕事に一生懸命な素敵な方なのです。
では一献、いただきます。
うん!
とても美味しいです!!
この鍋島は日本橋茅場町の高級割烹「不二楼」でもいただきましたが、素晴らしい甘みの美味しさです。
結構強い甘さを感じるのですが、飲み口がとてもスッキリしているので飲みやすい。
一発目からかなりパンチの効いたお酒を振る舞っていただきました。
さすがー!
鍋島を堪能していると、一品目の御料理がやって来ました。
これです。
こちらは、いま宮古島で旬のトマトを使った豆腐です。
トマト豆腐です。
一見すると、まるで鮪の赤身のような瑞々しい赤さです。
ではいただきます。
食通ぶって、まずだし汁から味わってみます。
いやはや。
やはりまる山さんの御料理は、いつ来ても本当に素晴らしいです。
お出汁が洗練されてる。
なんかこう、スキっとした味が最初に伝わってくるんです。
そのあとに、これまた上品な後味が追いかけてきます。
鰹の風味のような。
もう、このお出汁だけでも気絶しそうなくらい美味です。
ではトマト豆腐をいただきます。
ねっとりした食感。
それが口に入ると、トマトの旨味が口の中に広がってくる。
そしてトマト豆腐がとろけてくる感じ。
そして添えられているわさびが、これまた素晴らしい。
爽快というか、爽やかな風が通り過ぎていくというか、スッキリとしてて、トマト豆腐のもっちりねっとり濃厚な味わいとは対称的な風味が口の中を駆け抜けていきます。
うまい!!!
素晴らしく美味しい先付のトマト豆腐をいただいているうちに、あっという間に鍋島を飲み干してしまった。
すかさず店主のおすすめ地酒の二品目を注文しました。
次に出してくれた地酒はこちら。
手取川です。
さすがまる山の店主。
ご自身がお酒が好きだということもあり、地酒を出してくれる順番も最強です。
最初の鍋島は、お酒自体がかなり味が濃い。
だから味と風味が強めのトマト豆腐に合わせる。
対して二品目の御料理は、非常に繊細な味。
それに合わせて、地酒も端麗タイプを出してきた。
この手取川という地酒は、鍋島とは全く異なり、とってもスッキリ端麗タイプです。
この端麗な地酒に合う二品目の御料理がこちら。
アーサの茶碗蒸しです。
アーサというのは、あおさのりのことです。
茶碗蒸しの上にアーサでこしらえた銀餡がかかっています。
言うまでもありませんが、やはりこちらもとても美味しい。
茶碗蒸しは具無しのタイプ。
卵と出汁の旨味だけで勝負しているのが伝わる茶碗蒸しです。
口に入れると、何て言うのかな、しっかりと裏ごしされたような、とにかく滑らかさが半端じゃない。
完璧です。
とても美味しいので、まる山さんで御料理をいただくときは、いつも超がつくほどのスローペースです。
じっくり味わって食べないと、もったいない気がするんです。
そうやってゆっくり食べているのですが、御料理を出すペースも、ちゃんとわたしに合わせてくれるんです。
食べている間は、決して次の御料理を出さない。
一品一品に集中させてくれる。
そんな気遣いもうれしいお店なのです。
まる山は。
やっと茶碗蒸しを食べ終えました。
そのタイミングで次の御料理を出してくれます。
次はこちらです。
御造りですね。
今回の御造りは、マガキガイとコウイカです。
まる山さんの刺身醤油、とっても美味しいんですよね。
今回の御造りは、昆布塩も添えられています。
まずは薄味の食べ方からいただく方が、味がよくわかりそうですね。
なので最初は昆布塩で食べてみます。
マガキガイから食べてみましょう。
旨い!
この貝。
臭みが全く無い。
そして味わいも爽やかでとても美味しい。
貝はクセが強い食材なのですが、このマガキガイはとてもスッキリした味。
貝が嫌いな人でも食べることができそう。
つぎはコウイカさんを食べます。
!!
少しもっちりとした食感が印象的。
そして味も美味しい。
イカの旨味と甘みがしっかり味わえますね。
コウイカも臭み全く無し。
本当に美味しい。
貝もコウイカも、醤油で食べても昆布塩で食べても、どちらも美味しい。
刺身醤油も深い味わいの旨味があります。
ここでさらに地酒を追加。
秀鳳という地酒です。
次の御料理も出てきました。
八寸ですね。
お酒のお供になりそうな美味しそうな御料理が四種類。
最初に白和えをいただきます。
うむ!
上品な味で美味しい。
塩加減も絶妙な塩梅。
素晴らしい。
白和えが出過ぎるでもなく、出汁が出過ぎるでもなく、完璧なバランスです。
地酒も進みます!
車海老の揚げ物。
これも相当に美味しいです。
おそらく素揚げにされていると思うのですが、まず一口食べて驚いた。
全然油っこさがしないのです。
そして頭から尻尾まで全部食べることができます。
頭をかじってまたびっくり。
パリッパリに仕上がっています。
まるで揚げたてのフライドポテトや出来立てのおかきのようなパリッパリの歯ごたえ。
もうたまりません!!
もちろん味も最高なのは言うまでもない。
その車海老の下には、里芋の素揚げ。
これがまた大変に美味しい!
煮付けてある。
この火の通し具合がまた完璧。
どこをかじっても歯ごたえが均質なのです。
もちろん味付けも素晴らしいです。
本当に大好きです。
まる山さん。
その次にいただいたのはもずく酢。
しかも新芽だそうです。
新芽のもずくは、粘度が非常に高くて栄養価も高い。
これまたすごく美味しい。
もずくの新芽も美味しいのはそうですが、やっぱり西田料理長の味付けの技術がすごい。
美味しい食材がますます美味しくなって食べさせてもらえる。
その次に食べたのは先ほど御造りで食べたコウイカのゲソ。
酢味噌和えで。
こちらは福田という地酒。
<以上 追記終わり>
今回は宮古島にリゾートトラベルライターで参りました。
今日、口コミを書くテーマは、本格的な懐石料理を食べさせていただける「割烹 まる山」です。
そもそもこのような南国の小島で本格的な懐石料理、いや日本料理、つまり和食を食べることができるわけがない。
わたしはそういう偏見を持っていました。
今回、宮古島へは日本航空を利用して来たのですが、ひょんなことから日本航空が運営している旅行情報サイト「JAL旅プラスなび」を読んだことがきっかけです。
宮古島の情報を調べようとしてこのサイトにたどり着きました。
そこには宮古島の特集記事があり、フードジャーナリスト「はんつ遠藤」さんが記事を書いておられました。
その食のプロであるはんつさんが絶賛していたのが、こちらのまる山さんだったのです。
わたしも無類のグルメ好き。
こんな離島の小島で本格的で美味しい懐石料理が食べられるわけがない。
そういった偏見と興味から、ぜひまる山の料理を食べてみたい。
そうあいなったわけです。
クルマを走らせ、いざまる山へ。
店舗の目の前までたどり着きました。
が、駐車場がわからない。
本当は心の準備を整えてから入店したかったのですが、とりあえず路上駐車して、急いでお店に入って駐車場の場所を聞きました。
なんともダサいファーストコンタクトですね(笑)
で、駐車場の場所ですが、まる山の店舗の目の前に沖縄銀行があります。
そこにコインパーキングがありますので、そこに停めてください。
そこは通常の有料駐車場です。
まる山でお食事をしたから2時間無料などのサービスはありません。
ご注意くださいね。
まあ到着時はこんな感じですよ。
あたふた慌てて、やっとクルマを停め、ダサい感じで入店。
日本家屋というか武家屋敷というか城郭というか、白塗りのシンプルでカッコいい外観です。
そこに入口の引き戸があり、のれんがかかっています。
のれんには家紋が。
丸に三つ柏。
のれんに家紋も入っていると本格感が伝わってきますね。
ではいざ入店。
ほお。
カウンター席のみの少数限定のスタイルです。
(後日調べたら個室も2部屋ありました)
そしてカウンターの目の前には、店主でありオーナーである料理長「西田樹夫」氏が料理の腕をふるってくれています。
席に着くとまずはお飲み物の注文を聞かれます。
これはまる山の独特のルールですが、お客さんは必ず最低一杯は飲み物を注文することが必須です。
日本料理・懐石料理といえば、飲み物は日本酒でしょう。
メニューを見ると、「季節の日本酒とりそろえております。おたずね下さい。」と書かれているではありませんか?
ここは日本酒で行くしかないでしょう!
今日は先輩も同行してくれています。
運転手の代わりにしてしまおうw
ということで、先輩を差し置いて、わたしだけ日本酒を飲むことにしました。
料理長に「今日の地酒を飲みたいと思います。何がありますか?」と質問。
すると料理長、「今日の御料理におすすめの地酒はこちらの4種類です。もし飲むのが一杯だけであれば、一番右側の辛口がおすすめです。4種類全部召し上がりたいなら、左の超辛口から順番に飲んでいかれるといいと思いますよ」とのこと。
こちらの料理長、酒にも詳しそうですね。
できる。
じゃあせっかくだから4種類全部制覇するか。
そこでわたしが質問。
殿ちゃん「ちなみにお値段はおいくらですか?」
料理長「一合、1,000円です。今日の4種類は、全て一合1,000円です。」
よし!
決めた。
全部制覇しよう(笑)
ということで一品目の前にまずは一杯いただくことにしました。
一杯目はこちら。
いやはや強烈にびっくりしましたね。
宮古島は南国です。
当然日本酒なんか作れません。
歴史的にも。
宮古島でご当地の酒と言えば、やっぱり泡盛です。
そんな南国で、まさかこんなにも美味しい日本酒を味わえるとは。
驚愕ですね。
ではいよいよお待ちかねの御料理にいってみましょう。
一品目はこちらです。
宮古島の食材の御料理です。
しみや豆腐の湯葉です。
盛り付けも立体的で、ふんわりとした雰囲気を醸し出していますね。
ではお味を。
おぉっ!!
美味しいですね!
上品でスッキリとした風味の出汁の味わいが口の中に広がります。
塩加減というか味の濃さも十分です。
とても美味しいですね。
いやはや、びっくりの美味しさですよ。
では次の二品目に行ってみましょう。
二品目は椀物です。
器もとても美しいですね。
黒塗りに金模様。
上質さを感じさせられます。
御料理も素晴らしく美しいです。
盛り付け方も色合いも素晴らしいです。
あおちびきとしまだいこんと菊花の御吸物です。
武家時代の大名しか食べられないような、なんとも立派な御料理ですね。
感激です。
もちろん味も最高級に素晴らしいです。
こちらもスッキリした味わいの中にも濃厚なうまみが詰まった、大変に美味しいお味です。
では次の三品目に参りましょう。
三品目はこちらです。
三品目は御造りです。
なんとこちらの御造りも、宮古島近海であがった魚だそうです。
南国で水揚げされる魚って、どうなんでしょうね?
御造りにして美味しいのでしょうか?
いざ食してみます。
殿ちゃん「!!!!!!」。
驚きましたね。
大変に美味しいです。
今日の魚は、二種類を出してくださいました。
アカジンミーバイという、ハタ科の魚です。
宮古島では最高の高級魚だそうです。
もうひとつは、太刀魚です。
今が旬ですね。
太刀魚の方は、外側の表面を炙ってありますね。
美味しく食べてもらえるように多くの技を入れてくれていることがよくわかります。
ではいただきましょう。
まずはアカジンミーバイから。
すごいですね!
さっぱりした端麗な味わいです。
熟成させて少しだけ寝かせてありますね。
歯触りがしっとりしていて柔らか、そして優しい当たりです。
非常に美味しいですね。
超高級な真鯛の味に近いものを感じます。
非常に美味しいです。
二回言っちゃった(笑)
では次に太刀魚の方をいただきましょう。
こちらも素晴らしい美味しさです。
下処理も完璧です。
太刀魚は小骨が気になる魚ですが、食べた身には一切小骨は付いて無かったです。
安心して口に入れることができます。
味も最高。
美味しすぎてロクな表現が思いつきません。
ただただ美味しいです。
はい、ここで地酒をお代わり(笑)
このお酒。
なんと神奈川県産だそうです。
わたしの住んでいる県ではないですか!
こんな酒蔵があるなんて知りませんでした。
西田料理長、凄腕ですね。
こんな希少な地酒を見つけて仕入れることができるなんて。
料理の腕も、地酒の目利きも、仕入れ力も抜群ですね。
並みの料理人ではないことがよくわかります。
次の御料理をお願いします!
四品目ですね。
こちら。
八寸の部です。
お酒を楽しむために数種類の御料理を少しずついただけるあれです。
盛り付け方も実にきれいですよね。
そして立体的なので躍動感があります。
内容は、
宮古のみずな
なまふ
蒸し揚げのさといも
揚げ銀杏
子メロン
もずく
どれも非常に美味しいですね。
やはりどの御料理にも共通しているのが、出汁の味です。
スッキリした中に濃厚な旨味があり、後味を感じながらもしつこくない。
完璧としか言いようのない出汁が、こちらまる山さんの基軸になっているとよくわかります。
こちらの八寸も申し分ありません。
味もしっかりしているので、地酒にも良く合います。
お酒も楽しい御食事です。
本当にありがたいです。
こんな素晴らしい料理が日本に存在することが。
一旦ここで記事を掲載させていただきますね。
追ってまた追記させていただきますので、ここまでの内容をお楽しみください。
宮古島の日本料理屋、「割烹 まる山」さん。
強くおすすめいたします。
ぜひ食べに来てください。
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