小学6年生くらいの時だったでしょうか。
わたしは私立中学の進学校に進学したいと願い、塾通いをして受験勉強に勤しんでいました。
ところが結果は、希望していた進学校どころか、どこの中学校にも合格することはできませんでした。
最も行きたくなかった公立の中学校に進学するしか道がなくなってしまったのです。
時間と努力を重ねて目標に向って取り組んできたのに、目標を叶えることができないのかと大いに落胆したことをいまでも思い出します。
この強烈な挫折経験が、わたしの価値観を大きく変えてしまいました。
それは
「人生は思い通りに行かないものだ」
という悲観的なものでした。
さらに悲しいことに、中学受験を失敗して、人生が思い通りに行かないと思うようになって以来、歳を追うごとにますます人生は思い通りに行かないという経験が増えていきました。
あの高校に合格したい。
あの大学に合格したい。
あの会社に入社したい。
あの役職に就きたい。
あの部署に異動したい。
あの家に住みたい。
あのクルマが欲しい。
どれもほとんど自分の思い通りにはなりませんでした。
「人生は思い通りには行かない」
そう思って生きてきて、40歳くらいになったころでしょうか。
ある日、突然気付いたのです。
わたしの人生はすべて思い通りに行かない人生だと思っていたのですが、唯一、思い通りにできることがあったのです。
不思議なことに、唯一思い通りできるそれは、中学受験に挫折した小学6年生の頃からも、まったく変わることなく、いつもいつでもわたしの思い通りになっていました。
その気付いた思い通りにできることとは。
それは
「自分の身体」
です。
いつでもどこでも、自分の身体だけは100%思い通りに動いてくれているということに気づいたのです。
たとえあなたの意思や計画や目的が間違っていたとしても、あなたの身体は絶対に逆らうことはありません。
必ずあなたの指示と意志のとおりに動いてくれます。
あなたの持っている身体こそ、誰よりも忠実な家臣だったです。
あなたの身体は、あなたの意志と命令には絶対に従います。
ありがたいことですよね。
そう思うと、自分の身体をもっと大切に扱わないといけないなと思えますよね。
そして自分の身体に対して、ありがたいなと感謝の思いがわいてきますよね。
わたしはこのことを思い出すたびに元気と勇気が湧いてきます。
あなたの身体。
あなたの身体だけは、いつでもどこでも100%あなたの味方でいてくれます。
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