今日はグルメレポートです。
わたしはリゾートトラベルライターの活動もしています。
その際に必要な能力が、料理の目利きです。
その目利きのアドバイスをいただいている恩師が居ます。
それが今回紹介する鮨割烹「不二楼」のオーナー経営者である高取宗茂社長です。
ではまず、不二楼の店舗からご紹介します。
ビル群の中にひときわ異彩を放つ一棟のビルがある。
周囲のそれとは異なり、暖色系の照明で照らし浮き出されたビル。
日本らしさあふれる木質感のある佇まい。
それでいて先進的なデザインを纏って。
外観の木質感の美しさ
内装も外観の印象と融合しており、統一感がある。
オシャレできれいな木質の店内。
さわやかでもあるしシャープでもある。
そんな印象の店舗。
伝統と流行の融合。
こんな表現がしっくりとくる店です。
不二楼は4階構造の店舗です。
1階は焼き鳥。
2階は天ぷら。
3階は寿司。
ただし会員制。
4階はバー。
こちらも会員制。
一つの建物の中に同じコンセプトで複数の料理店があるのは高級ホテルだけだと感じていた。
ところが不二楼はホテルではない。
飲食店だがこのようなスタイルで運営されている。
前情報なしで体験したわたしの印象は上記のような感じ。
後日、オーナーの高取氏からいただいた資料を読みさらに伝えたいことが増えた。
それらが以下。
そもそものきっかけは、「由緒ある日本食の危機」。
ミラノ国際博覧会での出来事だそうだ。
日本ブースを訪れて、びっくりしたとともに大いに落胆したそう。
それはせっかく日本食をアピールする舞台であるにもかかわらず、なんと、食事は大手チェーン店の料理ばかりであったらしい。
「こんなものが日本の代表として発信されていていいのか!?」
それがきっかけだそうだ。
「日本の食と漁業、農業、食文化の多様性を知り、日本をまるごと味わう、日本を代表するような店を作りたい」
「そしてこれからの日本食の未来をつくっていきたい」
それが高取氏の原体験となった。
日本食のパビリオン。
これが高取氏の不二楼コンセプトだそうだ。
日本が誇る『鮮度保持技術』と日本伝統の『熟成、発酵』技術の融合を行い、圧倒的に旨味を増幅させた『熟成鮨』。
伝統と最新技術の融合。
外観に表われていた世界観は、料理そのものにも込められている。
こういったところにも一貫された世界観を感じる。
外観および内装に使われている木とデザイン。
非常にさわやかというかシャープ。
ひと言でいうと「凛」
「凛としている」というのは、日本古来からのほめ言葉ではあるが、まさにそんな感じ。
調べてみたら、なんと宮大工によってデザインおよび建造されたそうだ。
テーマは「シンプル」
日本らしい造形美は、やはりシンプルなんだそうだ。
つぎは実際に体験した、会員制フロア3階の鮨懐石についてレポートします。
【グルメ体験記 茅場町「不二楼」 御料理編】
茅場町不二楼の「鮨懐石」についてレポートしていきます。
せっかくなので一品ごとに紹介していこうと思います。
その前にまず、不二楼の鮨懐石の全体像から。
・先付、八寸、揚物、椀物、汁物、そして厳選ネタの鮨七貫
このような構成になっています。
まさに懐石料理です。
さらにお酒にやお客さんの好みに合わせて、それぞれの献立をその都度順番を変えてお出ししているそうです。
すごい配慮ですね。
では一品目に出していただいた先付の部からレポートします。
一品目「秘伝 超熟成 究極のイカの塩辛」
不二楼の鮨懐石、最初の御料理です。
こちらの御料理。
一見するとただの酒のつまみに見えてしまいますが、実はとんでもないシロモノです。
イカの塩辛です。
ところが普通の塩辛ではありません。
こちらの一品。
なんと元和五年(江戸時代 西暦でいうと1619年)に戦国武将「直江兼続」が書き起こした「四季農戒書」をひもといて作ったというものすごい一品。
以前、プレオープニングイベントの時にも同じものをいただきました。
そのときの感想は、「ずいぶん旨味が深くて歯ごたえの強い料理だなあ」。
今回も同じ料理をいただいたが、非常に驚きました。
なんと、以前食べた時よりも美味しくなっていたのです。
味が深くなっていました。
歯ごたえも以前は少し固すぎたように感じましたが、今回は程よい歯ごたえに改善されていました。
非常に美味しいですね。
イカワタの旨味と程よい苦みが、絶妙な美味しさを引き出しています。
「なんですか!?これ!前回食べた時よりも美味しくなってるじゃないですか!?」
と総大将の高取氏に申し上げたところ、
「不二楼は日々進化していっているのですよ。フフフフ。。。」
と不敵な笑みを浮かべていらっしゃいました。
やばいなあ。
「オタクの料理は無駄に高けーんだよっ」
って苦言のひとつでも行ってやろうと思って食べに来たのに、早くも不二楼の世界観と料理の質に飲まれそうである。。。
この流れはやばい。
料理の素晴らしさに圧倒されて、ろくな感想を言えないかもしれない。
そんな心配がよぎった。
一品目レポートは以上です。
また次に二品目についてレポートします。
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